地域・地球環境研究会


 秋田県比内町や周辺町村の食品企業代表者、秋田県立大、秋田大、九州大学、筑波大学など28人で構成する「地域・地球環境研究会」が設立された。この研究会の趣旨は「地域資源である十和田石の地域内循環利用による 特産品の創生と環境保全」であり,地域資源の資源と環境の調和がひいては地球環境保全につながることを目指している。

 比内町では,同町中野地区で凝灰石(十和田石)が採掘・加工し出荷されている。水分を含むと一段と青みを増し、滑りにくいことなどから温泉などの床材に利用されている。ただし,石材は自然石であるため内装材として製品化できないものや、採石や加工時に生じる廃石などがでることから、有効利用が望まれてきた。

 しかしながら、これまでの調査で「十和田石」には脱臭、防カビ効果があることが分かっている。この研究会では、土壌改良剤や防臭剤としての製品化の可能性を探るほか、採石跡の空間を青果物貯蔵施設として利用できないかなどを研究することを目指している。自然素材の石を利用した防臭剤は、同町特産の比内地鶏の飼育時に利用することも想定している。

 7月9日に開催された比内町役場での設立総会において、発起人を代表して同町の大沢清治町長(研究会顧問)が「地球温暖化など環境問題の克服が大きな課題となっている。山の資源を多くのエネルギーに代えるためにも、活動を広くアピールしてほしい」とあいさつした。